2007年 01月 15日
教育再生
教育再生会議が今日何回目かの答申を提出した。
その内容は以下のようなものである。 1,ゆとり教育を見直し、週2時間の授業時間増加 2,いじめをした側の児童の出席停止措置敢行 3,高校生の社会奉仕活動の義務化 4,学校選択制の実施 などであるが、もちろん色々な意見はあるだろうが、教育の現場に長くいた者として、上の3点だけでも絶対に受け入れられない内容である。 1のゆとり教育が絶対いいかどうかと言う問題ではなく、授業時数増加による学校の教師と子ども達の負担の問題である。 負担してもいい、内容が伴っていれば、である。 この何年かで授業内容は全く学問とはほど遠い内容に仕上げられている。 私は小学校教師であったから小学校の現場の話しをすると、例えば小学校6年社会歴史の内容は鎌倉時代を習ったあとの室町時代など最悪である。 金閣寺が出来た、雪舟が墨絵を完成した、書院作りの住居が現れた。。。。など文化のだけがふれられている。当然子どもの頭の中に「室町時代」という概念が育たない、子ども達の概念は鎌倉時代の後、戦国時代に突入する。(もちろん戦国時代も室町時代後期の別概念ではあるが) あげ出すときりがない、そんなお粗末な内容をそのままに時数だけ増やしていったい、どうなるのか。 時数が2時間増えると1週間はどうなるか? 小学校6年生で言うと月6火6水5木6金6になる。 6時間終了がだいたい4時前、下校時刻がこれもだいたい4時半。 当然、補修もしてやれない、それどころか教師の会議も事務作業も出来なくなる、いきおい教師の仕事は深夜に及ぶ。。。。 みなさんはご存じないだろうが教師の勤務時間は8時30分~4時15分である。 それはなぜかというと教師には昼休みも休憩もないからだ。 一般会社ならお昼は普通でも45分間の休憩があり、その時はお昼寝していても雑誌をよんでいてもいい自由な時間である(もちろん実社会ではそうも行かないことが多いが) でも教師はそれがない分、朝から夕方まで働いてその後、休憩時間をとると言う形で概念上組まれているから、4時15分終業時刻となる。それ以後は全て残業である。 しかし、教師には残業手当は全くつかない。何時まで仕事をしようがそれがないのである。 問題が起こって深夜までやろうが、日曜日にPTA行事に出ようが、それは奉仕なのである。 私は以前ある問題の多い学校で生活指導主任をしていたことがあるが、ある年の年間残業時間は700時間をゆうに超えていた。 残業手当2000円で計算して140万円のボランティアである。 修学旅行に引率に行って朝まで寝ずの番をして、お手当てはたかだか何百円。 それどころか、修学旅行のための下見さえも学年教師人数分が出ないので、例えば4クラスなら2人分の旅費で4人行く、自腹である。 私が教育のことを書くとそれこそ義家さんへの嫉妬だとか色々言う低レベルのバカがいるが、正直、彼に嫉妬するくらいなら、もっとうまく彼に取り入っておこぼれにあずかっている、ばからしい。 教育再生委員会が全てだめだとは言わない、教育行政が全てだめだとは言わない。 しかし、住民の反対を押し切って、税金10億円も投入して意味のない観覧車を作ろうとする伊勢崎市など、今、地域作り、国作りは大きく間違った方向に行っている、いや今ではなくもっと前からだ。 ダメ教師、バカ教師、最近の教師は・・・いろんな言葉を聞く、しかし、もっと教育の現場を見てやってほしい。私など比べものにならない立派な教師が世の中にはごろごろといる。 教育は夢を語る学問である、学校は理想を追求する場所である。 「君、それは理想論だよ!」 理想に一歩でも近づくために教育がある、理想を一つでも実現するために政治がある。 過去歴史上、理想を持たずに栄えた国家は一つもない!!! ※このシリーズは不連続でまた続きます!
by e-than-kki
| 2007-01-15 19:02
| 教育
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今村組創始者・現グループ総代表の「イーサン」こと「今村克彦」の愛と戦いの日々
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