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全国一斉学力テスト
ついに国家統制が子ども達のプライバシーにまで及んできた。



確かに国際的に見てきて日本の子ども達の学力は低下してきている。

今村組の中でもかなり学力が高く、国立大学を目指している●子でさえ、「こんな問題が?」という問題にさえ答えられないことがある。

子ども達の学力をアップしなければ!

これは誰が聞いても異論を挟む余地はないだろう。


でも大事なことは、なぜ学力をアップさせるのか、何のために学力をアップさせるのか、の論議があまりにもないがしろにされていることである。


学力とは未来の国家基盤を支え、厳しい国際競争に打ち勝って行くための物である。

しかし、それ以上の大事なことは「人としてどう生きるのか」「国際競争ではなく国際共同をどう創り上げていくのか」という視点の方がわたしは明らかに大切だと考える。

いずれにしても子ども達が大人になった時、人として日本人として、それを自覚し、それであることに誇りを持って生きていくことのために学力という物があるべきだと考える。


そういう視点で見たとき、今の日本の学校教育の実態はいったいどうなっているのだろうか。

何も中身のない教科書。

わたしが絶えず講演で引用する感動の名作、子どもにとって最高の文学作品「川とノリオ」(いぬいとみこ作)でさえ偏向教育(凝り固まったかたよった教育。中立ではないとする意味)として教科書からはずしていく教育行政。

体系的に教えようとしない理科教育。

線でつなぐべき歴史教育を点と点でつなぎ、その点さえもすっ飛ばす(鎌倉時代から安土桃山に飛ぶ教科書さえある)6年社会科教科書。

そういう中身の薄っぺらい教科書を現場に押しつけながら「薄い教科書をあつくしよう!」と話にならんあほな提言をしよる教育再生委員会。




そして昨日、77億円の国家予算を投じて全国一斉学力テストが行われた。

国は都道府県レベルの結果しか公表しないと行っているが、市町村レベルはそれぞれ自治体の判断に任せると言っている。

しかし、情報開示システムに基づくと情報開示請求があれば、開示しなければならない公式情報に当てはまると考える。

いや、もっと言えば個人情報保護法によるとたとえ国家であろうと個人の情報を保持する場合、その目的を明確にし、その目的にあった情報だけを保持するべき物である。
「全国レベルの学力の実態把握」をうたう今回の全国一斉テスト。
その目的からすると今回のテストで個人名を書かせるのは明らかに違法であり、何のために必要なのかと考えてしまう。


東京足立区に至っては区内の学校ごとの成績を発表して、その成績の下位学校は希望者が半減したと言う。
そしてその学校が10位に浮上したらまた希望者が一気に増えたと言う。


おいおい、学校って勉強だけかい!


一方、阿部首相は教育再生委員会をして「学校ごとに個性を持って、学習やその他のことで頑張っている学校には優先的に予算を配分する」と言っている。

学校ががんばる?

それは学校サイドのことだろうが!!!

子どもは苦しい中でみんな必死に生きようと頑張ってんねん!!
結果が出るかどうかは別にしてみんながんばっとんねん!!


久しぶりに腹立ってきた。

日本を、日本の子どもをええように利用しとる国家に対し久しぶりに腹立ってきた。


俺はこれからも国家の、教育再生委員会と絶対に妥協することなく、真の教育現場の苦しみや子ども達の悲しみ、すばらしさを訴え続けていく。


乾坤一擲。
俺の教育講演も又、乾坤一擲である。

by e-than-kki | 2007-04-25 08:58 | 教育