2008年 09月 05日
とよ爺への返信
私の友達で尊敬する男にとよ爺という塾教師がおる。
そのとよ爺がこんな記事を載せていた。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 橋下知事に文科次官「問題ない」 市町村への学力テスト開示要請9月4日6時50分配信 産経新聞 大阪府の橋下徹知事が求めている全国学力テストの府内の市町村別データの公表について、文部科学省の銭谷真美事務次官は3日、同省での橋下知事との懇談の場で、「府教育委員会が市町村教委に対し、(平均正答率などの)市町村別データの開示を要請することは問題ない」との見解を示した。 これを受け、これまで「数値の公表は市町村教委に求めない」としていた府教委も、平均正答率などの公表を市町村教委への要請内容に含める方向で検討を始めることを決めた。都道府県教委から市町村教委へのこうした要請は、行われれば全国で初めてとなる。 橋下知事は懇談後、報道陣に対し「あとは府教委からの要請を市町村教委がどう受け止めるかに尽きる。要請が無視されるようなら、府教委の存在意義はない」と持論を展開。「開示に反対しているのは市町村の教育委員ではなく教委の事務局だ。事務局は教員の集まりであり、教員の代弁者に過ぎない」と述べた。 また府教委は、「保護者らに(学力テストの結果の)説明責任がある、と助言するだけ」としていた市町村教委への要請内容に、数値公表の必要性を含めることを検討。4日にも庁内協議に入る。これまでは平均正答率などの開示を要請することには消極的だったが、橋下知事の強い主張を踏まえ歩み寄った。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(ここまで記事) (ここからとよ爺の考え) 貴重な授業時間を割いて、血税を使って行われているテスト結果を誰のために、 何故非公表にするのか、以前から私は疑問に感じていた。 >開示に反対しているのは市町村の教育委員ではなく教委の事務局だ。 という文面を読んで、やはりそういう人たちかと納得した。 自分たちの保身が一番大事だと考えている彼ららしい。 これを機に全国でもこうあって欲しい。 市町村だけでなく、学校別にもデータを発表して欲しい。 データを見て、発憤する学校もあるだろう。 これこそ学力の底上げに有効ではないか。 子どもたちの学力は塾が底支えしているなどと言われているようではどうにも情けない。 学校は学校で気概を見せて欲しいものである。 当たり前のことを当たり前にできるそんな教育行政であって欲しい。 今回の橋元知事はそういう意味で一石を投じたことになるだろう。 このとよ爺に返信する形で私の考え、いや公立学校の現状を書かせていただく。 今回の問題について、同じ考えや同じ方向性を持つ人間でも見方、立場で全く違うものになるんだなぁとわかり、書かせて頂きます。 (というより「とよ爺」ほどの見識でも公立世界が見えないほど公立世界は閉鎖的なんだなあと分かりました。親御さんなんかもっとわからないだろうなあと思いました) まず教育委員会事務局ですが、これは教師の集まりなんかではありません。 全く行政の人間です。教師あがりの人間がいたとしても全く発言権をもっていません。 (大阪はどうなのかはっきりしませんが、少なくとも京都はそうです) したがって教師が「身内(教師)を守るための非開示」などでは断じてありません。 >貴重な授業時間を割いて、血税を使って行われているテスト結果 そうです。 この導入に関して、それこそ時間と金をかけてするならもっと中身を実のあるものにするための検討をすべきだという現場の意見を全く無視して、命令と強制で推し進められたのが今回のテストです。 そして実施されてからは、その結果をどのように保護者に返すのか、それぞれの学校で生かすのかという事を慎重に検討しようという現場の意見もまた無視する形で、現場との軋轢を避けるために非開示にしていたというのが現実なのです。 結論的に言うと検討無しに無理矢理推し進められたテスト、したがって中身の検討も出来ていない、そのためにどのように生かすかというポリシーも持てていない、だから生かし方の検討にも応じられない、ゆえに非開示。というのが現実なのです。 >市町村だけでなく、学校別にもデータを発表して欲しい。 データを見て、発憤する学校もあるだろう。 これこそ学力の底上げに有効ではないか。 学校にはそれぞれ実情と現実があります。 私の赴任した学校でも「京都の学習院」と言われるほどの学力を持っている学校もありました。 誤解を恐れずに書くと、でもそれは学校や子ども自らが努力した結果ではありません。 家庭が金をかけて塾や家庭教師などから得た結果です。 それとは逆に生活するだけで精一杯、母子家庭、父子家庭が大量にいる学校もありました。 上の学校と比べると平均点で約30点の開きがあります。(自分の記録です) しかしこれも学校や子どもの責任ではないのです。 というよりこの学校では勉強以前にどうのようにして学校にこさすのか(学校に来ない子もたくさんいるのです)学校っておもろいよなあと思わせる事に学校の努力の大半が費やされるのです。 この学校間格差を点数だけで開示した時一体どのような問題が起こるのでしょうか。 保護者や一般に開示した時、「やっぱりあの学校はだめだなあ・・・」「引っ越そうか・・・」「アホばっかりの学校や」「私らかしこいやん」などという傲慢と差別の意識を広げるばかりなのです。 では学校側だけでも学校別のテスト結果を知らせたらどうなのか?という意見もあると思います。 ここに今の公立学校の大きな問題があるのです。 相対的に自校の成績が悪いテスト結果を知らされた学校の大半の校長はどうするとお思いですか? 答えは「どうにかして、どうしてでも成績をあげろ!」となるのです。 その学校の最重点課題が「成績」ではなく「生活」であってもです。 「今はうちの学校はテスト結果が悪くてもかまわん。子どもらの課題はまずこれなんやから。気にせず自分らのやってることを信じてがんばってくれよ!」 なんて言う校長はまずいないでしょう。 その結果、子ども等が犠牲になるのです。 少し乱暴な例ですが塾を例にとってまとめます。 ①学校で勉強が出来なくてなんとかついて行けるようにしてあげる学力補充の学習塾 ②勉強が出来る子がさらに高い学力を求めてやってくる進学塾 この二つの塾が同じテストをして同列に結果を比べられ学校評価される・・・それが学力テストの本質なのです。 だから俺も現状ではテスト結果開示は反対です。 とよ爺どう??コメント頼む!深めよう!!
by e-than-kki
| 2008-09-05 07:03
| 教育
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今村組創始者・現グループ総代表の「イーサン」こと「今村克彦」の愛と戦いの日々
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