2008年 09月 11日
「誇りなき教師」を読んで・・・続々とよ爺への手紙
10日付けの「とよ爺のひとりごと」の記事「誇りなき教師」を読んだ。
同業者として(厳密には元同業者)恥ずかしいやら、情けないやらで「そいつら呼んで来い!」と思った。 話しを要約すると酒場で訳あって同席した公立教師が10歳以上も年上の「とよ爺」(塾講師)をバカにして、捨てぜりふを残してその場をあとにした、と言う話しである。 全く話しにならない。 もう学校と塾がいがみ合っている時代ではないのだが、こんな傲慢な前時代的な輩が闊歩しているのも又学校のもう一つの真の姿である。 私の現役時代の話しであるが、私は学校を変わるたびに行く場所が二つあった。 一つは校区のお年寄りが集まる場所。 元来お年寄りとしゃべるのがすきだというのもあったが、その地域のお年寄りが考えている事などを知る事はその地域自体を知ることにつながる。 また、結構教えられる事も多いし、おばあちゃん等と仲良くなって「先生、見た目は悪いけどee人やなあ。応援したるしな」と言ってもらえると何より活力が得られる。 もう一つはその校区に存在する塾見学に行く。 このねらいは大きく2つ。 1つは塾見学に行く自分の姿を子ども達に見せる事。 「この先生は塾の事反対してないんや!」と心を開かせる事。 もう一つは純粋に学ぶ事。 とよ爺は「塾は学校の生活指導と学習指導の2側面のうち学習に特化して教えるのだから、学習指導がうまいのはあたりまえなんですよ。学校のほうが大変ですよ」とよく言うが、それは違う。 学校教師はその両面を教えて飯くっとんねんからその両面を最高に教えるのが当たり前だ。 それに塾は学習指導だけかというと決してそうではない。 私は若い教師相手に講演をやる時に必ず「校区の塾に見学に行きなさい」と言う。 本当に学ぶ事も多い。 例えば子ども達の出迎え方。 学校の多くは朝校長などが立って、子どもを出迎える。 そして校長が「おはよう!」と子ども達に声をかける。 無視して通り過ぎようとする子どもも多い。 すると「『おはよう!』は?」と強要する。 子ども達はしぶしぶ「おはよう・・・」と小さい声で答える。 学校の前でよく見かける光景である。 挨拶をしなくていいと言っているわけではない。 この指導に問題があると言っているのである。 私が見学に行った塾の出迎え光景はこうだった。 塾の先生が笑顔で子ども達を出迎える。 その塾の先生は「おはよう!」「あれなんか顔色悪いねえ!大丈夫か!」「飯食ってきたか!」「今日も元気やなあ!」と色々声をかける。 しかし、決して返答を強要しない。 だまって通り過ぎる子どもも少なくない。 私はその後の様子が気になって何か月か後に又その塾の出迎えを見に行った。 するとほとんどの子ども達が「おはよう!」「なあ先生、今日宿題ばっちりやで!」「今日テストやんなあ!」などと自分から声をかけていた。 それも通り一遍の「おはよう!」だけでなく、素直に心にある言葉を塾の先生にかけていたのだ。 これなどはまさしく生活指導であり、まさしく学校の負けである。 全ての塾がよくて、全ての学校が悪いなどとは思ってもいないし、これを読む方が思うとも思わないが、塾、学校お互い学び合わなければならない時代に来ているのは事実である。 私はある私立学校の校長が言った言葉が忘れられない。 「私の学校は公立と比べるとものすごく授業料が高いです。それでも保護者は私の学校に子ども達を来させてくれます。だからこそ、それだけのものはお返ししなければならないのです。いやそれだけのものではなく、その高い授業料が『安い!』と思って頂けるだけの内容をお返しする必要があるんです。」と。 まさしく『プロ』意識である。 今の公立学校と公立教師に一番かけているものはこの『プロ意識』なのではないだろうか。 人の人生に関わる人類唯一の仕事をして報酬を得ているというプロ意識が。
by e-than-kki
| 2008-09-11 07:05
| 教育
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今村組創始者・現グループ総代表の「イーサン」こと「今村克彦」の愛と戦いの日々
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